「キャッチコピー」
最近ではよく耳にする言葉ですね。
なにせ、キャッチコピー1つで売り上げが変わるほどの力を持っているので、その重要性に気づき、広告などにお金を投資している企業は多いです。
言葉をちょっと変えただけで何が変わるのか?と疑問に思うかもしれないですが、これが本当の話。
たとえば、
当時「はいてみたら」という商品名でまったく売れなかった靴下が、「ベビーフット」に名前を変えることで、年間400万個売れる大ヒット商品に変えた、という例があります。
他には、私たちが子供の頃によく食べていた「ねるねるねるね」。
この商品パッケージに「保存料・合成着色料0」と記載しただけで、5年連続で落ち続けていた売上を1.5倍に復活させた例も。
このような例は挙げればきりがないぐらいあります。広告を出す際においても同じです。
では、言葉1つで売り上げが変わることがわかったところで、まずは「キャッチコピー」について、再確認していきましょう。
そもそもキャッチコピーとは?
キャッチコピーとは、消費者の心を強くとらえる効果をねらった印象的な宣伝文句のこと。
ーWeblio辞書より引用
「キャッチコピーはとにかく目立たせればいいんでしょ?」
と考えている方が多いですが、私が考えるキャッチコピーの役割は2つあります。
2つめ:続きを読んでもらうこと
この2つで、どちらが欠けてもダメです。
たとえば、「お金」。
「お金」と聞くと興味を持つ人が多いですが、その続きを読んでもらうには少し言葉が足りません。
「お金」ではなく、「お金あげます」と言われたら続きが読みたくなりますね。「お金が盗られました」でもいいです。
このように、興味を引く言葉+続きを読みたくさせることがキャッチコピーに求められる役割です。目立たせることだけを考えてしまうと、文章のタイトルにしても、広告文にしても、うまくいきません。
”株価がなんと115円に”
よりも、
”株価が過去最高額に!”
というキャッチフレーズのほうが、多くの人の興味を引きます。
これがキャッチコピーの役割です。
キャッチコピーの効果を感じる例
無断駐車がなくならない空き地
そうは言っても、
「キャッチコピーでそんなに変わるの?」
と感じるかもしれないので、少し例を出してみたいと思います。
ある空き地の所有者が、無断で車を止める人たちに悩まされていました。
空き地でよく見かける看板は、「無断駐車禁止」などですよね。
でも、「無断駐車禁止」だとなかなか解消しなかったんです。そこで、看板をこう変えました。
「〇〇組所有地」
すると、無断駐車する車が激減。
少し表現を変えたり、見方を変えることで、まったく印象を変えることができます。
言葉を書き換えただけで寄付が集まった動画
こんな例もあります。
ある街角で盲目の男性が座り込んでいました。
「私は目が見えません。どうかおめぐみを」という紙を立てて寄付を募っていたのです。
しかし、歩行者はみな男性の前を通りすぎ、誰も寄付をしません。
そんな時、ある1人の女性がその紙を書き換えます。すると、どんどん寄付が集まることに、、、
では、この女性はなんと書き直したのか?動画にその答えがあります。
言葉を変えるだけで、人の印象は大きく変わり、人の行動を変える、という効果を少しは感じたと思います。
あなたならどんなキャッチコピーを考えますか?
では、今度は実際に、どんなキャッチコピーがいいか、考えてみましょう。
ひとつ事例を出します。”へーベルハウス”という住宅メーカーがあります。
つまりは家を建てる会社なのですが、そのへーベルハウスが広告を載せることになりました。
さて、あなたならどんなキャッチコピーを考えますか?
キャッチコピーを考えるために、まずやるべきことは2つ。
・ターゲットを絞る
・提供する商品またはサービスの強み
この2つです。
たとえば、
ターゲット:35才、小学生と幼稚園の子どもを持つ主婦
強み:主婦の立場に立った家づくりが得意
などとします。
次に、そのターゲットが普段抱えている、悩みや不安をできる限り多く書き出します。
・ローンが払えるかどうか心配
・子どもが勉強しない
・最近シワが目立つようになってきた
など、家を建てることに対する悩みだけでなく、日常生活の悩みなども含めてどんどん書き出すのがポイントです。
さらに、
・その商品やサービスを利用することのメリット
・逆に利用しないことでのデメリット
をとにかく書き出します。これらの作業を多くの人がやりませんが、これをやるかやらないかで、キャッチコピーの質が決まります。
書き出したものを集め、 ”できるだけ短い文章にまとめる”
おおまかに言うと、このような流れです。
実際にはどんなキャッチコピーだった?
では、実際にへーベルハウスはどのようなキャッチコピーにしたのか?
『日本のお母さんは、きっといつか倒れると思う。』
これをキャッチコピーにして、広告に載せました。
そして、次にこのような文章を載せています。
”新しく家を建てるときは、働いている
お母さんのことも、家族みんなで考えてあげてください”
ターゲットを旦那さんではなく、そして専業主婦でもなく、「共働き夫婦の主婦」に絞ったのです。
このキャッチコピーは名作コピーとしても有名です。
家を建てることに関心のない主婦さえも引きつける、かなり強烈なものになっています。
このキャッチコピーはお母さんの日常の悩みや不安を言葉にしたものですが、たとえば
・家を建てたお母さんの85%が”生活しやすい”と話す家を建てられます
のようにメリットを強調するキャッチコピーもあれば、逆に
・お母さんの居場所のない家でもいいですか?
のようにデメリットを強調するキャッチコピーもあります。
キャッチコピーの出し方にはいくつもあります。
広告にもすぐ応用できるキャッチコピー3原則
では次に、キャッチコピーを考える具体的な3ステップをご紹介したいと思います。
ステップ1:売り込まない
まず、多くの方が間違えていること。
それは、 「キャッチコピーで商品を売ろうとしている」
キャッチコピーであなたの商品の特徴を全て伝えられるか?
金額を伝えられるか?
メリット・デメリットを伝えられるか?
さすがに無理ですね。
それなのに、多くの人はキャッチコピーで売ろうと考えています。
そもそもキャッチコピーの役割を間違えています。
キャッチコピーの役割とは、先ほども紹介したように、「次の文を読ませること」。
次の文の役割は、さらに下の文を読ませること。
そして次の文はさらに下の文を読ませる、、、
というように、”次の文章を読ませること”が文章の役割です。
1行2行で物が売れるわけはありません。
「キャッチコピーで売り込む」という意識は捨てましょう。
その意識だけでキャッチコピーは変わります。
ステップ2:興味をひく
先ほどお伝えしたように、キャッチコピーの役割は「続きを読ませること」です。
そのためには必要なことは、
「どうやったら興味をひくことができるか」
これだけを考えます。
興味をひくことができれば、 あとはなだれ式にあなたの文章を読むことになります。
今日から広告でもすぐに使える、興味をひく効果的な方法を、2つご紹介します。
興味をひく方法その1:反対のものを組み合わせる
「反対のものを組み合わせる」
以前に「ギャル社長」という言葉が 流行りました。
”ギャル”と”社長”という結びつきにくい言葉を組み合わせることで、興味をひくことができ、流行した言葉です。
「ギャルが東大生に」「ギャル生徒会長」
どちらも結びつきにくい言葉の組み合わせです。
このように正反対のイメージの言葉を組み合わせるだけで、簡単に興味をひくことができます。
「ふにゃふにゃの石」
「カッチカチの豆腐」
すぐにできます。おすすめの方法です。
興味をひく方法その2:視点を変える
たとえば、りんごの皮をむく様子を、「皮をむいている」と表現するのが一般的ですが、別の視点で見ると、「リンゴが裸にされている」と表現することもできます。
・皮をむいたリンゴ
・丸裸にされたリンゴ
後者のほうが気になります。視点を変えることで、興味を引くことができます。
刺身を「死んだ魚の肉」と表現することもできます。いきなり食欲がなくなりそうですね。でも本当のことです。
煙感知器を「煙を感知する天井についている機器」 と表現することもできますし、「天井にちょこんと座って匂いを嗅ぐもの」と表現することもできます。
人は聞き慣れたものや、見慣れたものには反応しないものです。いかに興味を引くことができるかを考えましょう。
ステップ3:短くする
これは文章全体で言えることですが、短い言葉のほうが興味をひきます。
できるだけ短く。
これが文章の基本。そして、これはキャッチコピーにおいても同じことが言えます。
「男性用ランジェリー」
これは実際に売れた文章の有名なキャッチコピーですが、たった9文字なのに興味を引き、続きが気になります。
できるだけ短く。短い方が強力になります。
出す数が大事
ここまで、キャッチコピーの役割や効果、そして具体的な方法をご紹介してきました。
ご紹介してきたポイントや3つのステップに沿って考えるだけでも、これまでとは違ったキャッチコピーが生まれてくると思います。
キャッチコピーを出す方法も様々ですが、最後にとても大切なことを。それは、
1つに縛られず、たくさんの言葉をまずは書き出してみる
ということです。
キャッチコピーを考えるとき、2~3個だして、その中から選ぶというレベルで考えている人が多いですが、それではいいキャッチコピーはなかなか出てきません。
最初のほうは、最低でも50。できれば100は書き出してみる。その中から選ぶくらいの意識が必要です。
慣れてくれば、20〜30でもいいのが出てきますが、最初は数を出すことが大切なので、「こんなのでもいいの?」と考えず、とにかく数をだしてみましょう。それだけ発想も広がりますよ。

